エゴに従ってレベル上げ『モナーク/Monark』
エゴという単語にあまり良いイメージを抱いている人は少ないと思う。
しかし、エゴとは自我という意味であり、エゴを持たない人間なんて存在しない。大切なのはエゴとの付き合い方であり……だいぶ胡散臭くなってきたので本題に入るが、エゴをテーマにしたゲーム『モナーク/Monark』をクリアしたので感想を語ります。
割とホラーゲーム
主人公が目覚めるとそこは気味の悪い霧が充満する学園。そんな中主人公は自身のことを知る人物たちによって救助されるのだが、自分の名前以外のほとんどを忘れてしまっていた。
話を聞くと、ある日突然学園が霧に覆われ、謎の結界によって外界からも隔離されてしまった。そして主人公も行方不明になっていたらしい。
何はともあれ、霧のない安全な場所へ避難しようとしている最中、圏外で通話できないはずのスマホに電話が来る。それを救助が来たと勘違いした主人公の妹である愛川千代(大人の事情とある理由から主人公と名字が別)が電話に出てしまい、主人公たちは異界に飛ばされてしまう。
異界に住む悪魔に襲われ、絶体絶命の中現れたのが本作のマスコットキャラクターであるバニタス(CV千葉繫)。
バニタスのサポートによって主人公は『思装』、そして『虚飾の権能』の力が目覚める。
権能は七柱いる最上位の悪魔『モナーク』と契約することで得ることができ、『モナーク』にはそれぞれ対応した大罪が割り振られているのだが、主人公は八人目の契約者であり、契約したのは番外位である『虚飾のモナーク』。ノリとしては0番隊とかそんな感じのやつ。
学園が霧に飲みこまれ、外界から隔離されたのも他の契約者たちが原因であり、主人公たちは解決のために調査を始める。
基本的にゲームは探索パートと戦闘パートに分かれていて、探索パートでは契約者の力の源である『イデア』を見つけるために霧の漂う校舎内を調べることになる。その中には霧によって正気を失ってしまった生徒たちがいるのだが、それがかなりホラー要素を強めている。
ホラー #NintendoSwitch pic.twitter.com/JvWngFaB8S
— める (@me_rry) 2021年10月14日
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更に『デスコール』という探索中いきなりかかってくる電話もホラー演出としてかなり良く、緊張感を持ちながら探索をすることになる。ただ、デスコールはすぐに解除することができてしまうため、そこは少し残念かもしれない。解除にも少し謎解きが必要だったりしたらもっと良かったかも。めんどくさいだけとか言ってはいけない。
コラボアルバムみんな聴いてくれ
本作のOPテーマ曲は花譜の歌う『ニヒル』なのだが、それだけではなくボス戦で流れるBGMはKAMITSUBAKIに所属しているVtuber(一応Vtuberでいいんだよね?)たちが担当している。
早くサントラ欲しい #NintendoSwitch pic.twitter.com/X6OOKhEZ3u
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今ではコラボアルバムが発売されているしSpotify等でも配信されているので、Vだからと食わず嫌いせずに是非聴いてほしい。
個人的なオススメは春猿火とヰ世界情緒の歌う『愛厭奇縁』、サビの疾走感が本当に好き。
更にYouTubeでは花譜が担当している楽曲の『世惑い子』のMVが公開されているのでそれもチェックしてほしい。ちなみに私はゲーム内でこの曲が流れるタイミングで少し笑ってしまった。
エゴに従え。
本作は全編を通してエゴを貫くことへの肯定が描かれている。
だが、ただ肯定したところで説得力はない。そのためゲーム内ではエゴに対して様々な感情を持つ人物たちが登場する。
エゴを否定し自身の信じる正義を強制する者。エゴを否定し世界を守ろうとする者。エゴを肯定し暴走する者。エゴを肯定し理不尽に抗おうとする者。
本作には魅力的なキャラが多数いるがその中でも私の最推しはバディキャラの一人である弓田信哉くん。
かわいい #NintendoSwitch pic.twitter.com/orzJGkq78T
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もう見た目からして好き。
二部での扱いもいろんな意味で優遇されているため曇らせが性癖のオタクにもオススメ。
契約者側だと『色欲のモナーク』と契約した遠野姉妹が好きなのだが、その理由はスクショで察してほしい。
レベル上げマラソン地獄
戦闘システムについてだが、正直バランスが良いとは言い難い。
このゲームにMPという概念はなく、代わりにMADというものがある。これは権能(正確には違うけど魔法技って感じ)を使うと溜まっていくのだが、100%になると発狂状態になり数ターン操作不能になり、その間敵味方関係なく攻撃する。しかもその後発狂状態が終了するとそのキャラは戦闘不能になってしまう。
これだけだとリスクとしか思えないが、敵の攻撃やチャージで溜まるAWAKEを100%にすることでなる覚醒状態、そして主人公の権能であるバフやデバフを共有する『共感』を使うことで二つのゲージを100%にして発狂覚醒状態にすることができる。
この状態だとステータスにかなりバフがかかり、ボス戦ではいかにしてボス直前に発狂覚醒させるかというゲージ管理が重要になり、一手一手考えるのがかなり楽しい。
ただ、雑魚戦……特にレベル上げのマラソン中は結構テンポが悪かったりする。
このゲームは敵側のインフレがかなり早く、こまめにレベル上げをしなければ苦戦を強いられてしまう。
私は一々レベル上げをするのが面倒になり、途中で一気に上げてしまった。
過剰にレベル上げをしてしまったが恐らくクリアするまでの推奨レベルは80程度。このゲームは探索と戦闘が完全に分かれていて、ランダムエンカウントもないためレベル上げをするためには自発的に敵に挑むしかない。
勿論救済策は存在し、カジュアルモードに切り替えることで難易度をかなり下げることができる。
モードの切り替えは設定でいつでもできるので苦戦してレベル上げが面倒だなと感じたら躊躇せずに切り替えることをオススメする。
怠惰に楽なモードで楽しむか、強欲に経験値を稼ぐか、傲慢に低レベル攻略をするか、それはプレイヤー次第だ。
最後に
一応エンディングまではクリアしているのだが、本作には隠しルートが存在している。
その条件が結構面倒で現在はその手前で放置してしまっている。
条件の内容は全ボスとの再戦なのだが、再戦するためには高難易度である深淵をマラソンして対応したサインをドロップさせなければならない。
唯一救いであるのは、電話番号は固定でありプレイヤー間での共有ができるということである。ただ、それをゲーム側が推奨しているということはドロップ率はかなり低いのだろう。
Twitterで調べれば簡単に条件を満たすことができそうだしそのうち時間ができたらやります。
おしまい