何のために描くのか?『プロジェクトセカイ』part2
はじめに
何故自分はこれを続けているのか。創作をしている人間なら一度は悩んだことがあるだろう。私は常に考えている(メンタル激よわオタク)。
『25時、ナイトコードで。』の2周目イベント、『満たされないペイルカラー』はそんな創作オタクの焦り、憧れ、そして劣等感を正面からぶん殴ってくる凄まじいものだった。
最初は好きだから始めた。それでも、続けていくうちにドンドン上にいる人間たちが見えてきてしまう。それら全員がライバルとまでは言わないが、やはり比較対象になってしまうのも事実だ。
自分がいなくても、彼らが新しいものを生み出していくだろう。なら、私の存在意義とは。私にしか生み出せないものとは何か。ずっと悩んではいるが、今でもその答えは出せていない。
そうやって劣等感に苛まれ精神がボロボロになった結果原点を失い、何故好きなのかすら忘れてしまうこともある。泣きそうな感情を押し殺して作品を生み出し続けることほど苦痛なものはない。
少なくとも好きだからというだけで続けられるほど優しい世界ではないし、それに耐えられるような強い精神を持っているわけでもない。だからこそ、私は悩んで時には血反吐を吐くような思いで、創作を続けている。
これからもなんて保証はどこにもないが、今は必死に足掻いている。
ダラダラとお気持ちをしてしまったが、そういったことを強く考えるほど今回のイベントは読んでいて辛いもので、思わず泣きそうになったところもあった。
ストーリー
二ーゴも有名になってきたある日、絵名はイラストのコンクールに応募することになる。受賞すればみんなが自分を認めてくれる。そんな思いで、絵名は何度も描き直して作品を応募した。
しかし、その結果は残酷なものだった。
これだけでもかなり辛いのだが、更にネットでの心無い言葉が絵名を苦しめる。自分には才能なんてない。ニーゴという看板がなければ、誰も自分の絵を認めない。その結果絵名は自暴自棄になり、セカイに閉じこもってしまう。
当然メンバーも心配するのだが、そんな彼女たちの気持ちと鼓動するかのように、新しいバーチャルシンガーが姿を現す。
今までミクしかいなかったセカイに現れたリン。見た目とか服装が性癖に刺さりまくってヤバイ。
そしてメンバーたちは絵名のために新曲を作ることになる。タイトルは『限りなく灰色へ』。自身の劣等感や憧れを歌った素晴らしい曲なので、ぜひゲーム本編やYouTubeで聴いてほしい。
何のために描き続けるのか
誰かに認められたい。自身が生み出したものを評価されたい。本来なら誰もが持っているはずの承認欲求だ。
しかし、劣等感に押し潰されている状況では、その誰もが持っているものが呪いになってしまう。
『認めてもらわなきゃ描けないの?』
ネットでたまに見かける言葉だが、それを見る度に私は「当たり前だろ!」と叫び中指を立てている(情緒不安定)。
作品を生み出す以上、それを誰かに見てもらいたいし褒めてもらいたい。だが現実は甘くない。才能のない人間は何百倍も努力しなくてはならないし、孤独感とも戦い続けなければならない。
それに負けて筆を折る人間を、私は何人も見てきた。
『認められたいなら認められるまで作り続ける』、暴論だがこれも答えの一つではある。私はこの言葉で、なんだか救われたような気分になった。
ここで全て投げ出してしまったら、今までの努力や苦悩もなくなってしまう。そうすればまた何もない人間に逆戻りしてしまう。
人によってはその方が幸せなこともあるかもしれないが、少なくとも私は、この先も足掻きながら歩み続ける決意をすることができた。
何故私は創作をしているのか。その答えは自分でもわかっていない。それでも、例えこの先苦しむことになっても、認められるまで努力するしかない。
明日からワンダショイベ3周目だけど、正直現状お腹いっぱいすぎるので箸休め的なイベントを求めています。切実に。
おしまい